シリーズ2作目の舞台は東南アジアにあるカンボジア王国です。
たんぽぽの綿毛でできた気球に乗ったうさぎのサニーちゃんが降り立ったのは、緑豊かな美しい土地でした。しかし、よく見ると、多くの子どもや大人、動物までも、手や足がありません。

サニーちゃんが出会った子どもたちのストーリーは、AARが実際に支援の現場で見た被害者の実情です。
地雷の被害に遭った人たちの辛い現実や哀しみが、葉祥明氏の透明感のある絵を通じて読み手の心に染み入ります。「足をなくしても、手をなくしても、こころを失うことがないように」。サニーちゃんの祈りが心に響きます。
シリーズの中でもひときわ美しい絵も印象的です。

あとがきには元国連事務次長の明石康氏からのメッセージがあるほか、裏表紙には、当時地雷廃廃絶を世界に訴えていたダイアナ元イギリス皇太子妃のサインも記載されています。

あとがきも含め、すべて英語の対訳つきなので、中高生の英語の勉強にも役立ちます。
シリーズの純益（絵本1冊あたり約500円）はAARの地雷・不発弾対策に活用します。

大型本： 48ページ　出版社： 自由国民社
発売日： 1996/9/1　商品の寸法： 29.8 x 21.2 x 1.2 cm
絵：葉祥明、文：柳瀬房子